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AI時代のコアスキル:第3回「共感に基づいた対人コミュニケーション」 ~人間側に残り続ける”最強の聖域”~

AI時代のコアスキル:第3回「共感に基づいた対人コミュニケーション」 ~人間側に残り続ける”最強の聖域”~

効率化のその先にある、代替不可能な「信頼」の価値

第1回で「問い」を立て、第2回で「真偽」を見極めるスキルを学びました。これらはAIを使いこなすための「知のスキル」です。

しかし、仕事の最終的な着地点は、常に「人」にあります。

事務作業やデータ分析をAIが肩代わりする時代、私たち人間に求められる究極の付加価値は、「相手の心を動かし、信頼関係を築く力」、

すなわち「ハイタッチ(心の触れ合い)」なコミュニケーションに集約されます。

連載コラムの完結編となる第3回は、永遠のテーマであるコミュニケーションです。

 


1. 「正論」だけでは人は動かない

AIは、過去の膨大なデータから「最も論理的で効率的な解決策」を提示してくれます。

しかし、ビジネスの現場は理屈だけで動いているわけではありません。

* 感情の機微を読み取る: 会議での沈黙の意味、メールの行間にある不安、言葉とは裏腹な表情。

AIには見えない「非言語情報」を察知し、相手の立場に立って言葉をかける力は、人間にしか備わっていません。

* 納得感の醸成: 「正しい答え」を突きつけるのではなく、相手が納得して動けるように寄り添うプロセス。

この「納得感」を生み出す共感力こそが、プロジェクトを完遂させる原動力となります。


2. 「信頼」という名の希少資源

AIが生成した完璧な企画書と、泥臭く何度も足を運んで自分の悩みを聴いてくれた担当者の提案。

あなたが「この人と仕事がしたい」と思うのはどちらでしょうか。

情報が溢れ、AIが「もっともらしい回答」を量産する時代だからこそ、「誰が言っているか」という信頼の価値は以前よりも高まっています。

* 責任の共有: AIは成果に対して責任を取ることはできません。

困難な状況で「私が責任を持って対応します」と相手の目を見て言える強さは、人間だけが持つ最大の武器です。

* 心理的安全性の構築: チームメンバーの失敗を許容し、可能性を信じて励ます。

こうした「心理的安全性」を職場にもたらすリーダーシップは、計算式では導き出せない共感の産物です。


3. 「非効率」の中に宿る付加価値

これまで、ビジネスでは「効率」が正義とされてきました。しかし、効率的な部分は今後すべてAIに置き換わります。

そうなったとき、人間が時間をかけるべきは、あえて「効率では測れない対話」です。

雑談の中から生まれる新しいアイデア、顧客の個人的な相談に乗る時間、チームの結束を固める食事会。

これら一見「非効率」に見える時間が、実はAIには真似できない強固なビジネス基盤を作ります。

・今すぐできるトレーニング

1日1回、相手の「感情」にフォーカスしたフィードバックを行ってみてください。

「資料作成が早かったね(事実)」ではなく、「この資料、読み手のことをすごく考えて作ってくれたのが伝わってきて、心強いよ(共感)」。

相手の「心」に光を当てる習慣が、AI時代に選ばれ続ける人間力を育みます。


「問い(思考)」「真偽(検証)」そして今回の「共感(対人)」。

この3つが揃って初めて、AIを脅威ではなく「最高のパートナー」として従えることができます。

当社研修では講義やグループワークを通じて、「作業者(オペレーター)」から、AIを使いこなしつつ人間的な魅力を放つ

「価値創造者(クリエイター)」へと変貌を遂げるお手伝いをさせていただきます。


全3回のコラム、お読みいただきありがとうございました。

ご相談は無料ですので、手遅れになる前にぜひ一緒に対策を考えましょう。