Column コラム
”辞めずに最低限しか働かない人”急増中! 社員の生産性を向上させる5つのポイントとは

先日、大手メーカーがグループ人員を1万人削減すると発表し、社長の「人の数が仕事に対して少し余裕があるとなると生産性を高めるための創意工夫も起きない。
人員は少し足りないというぐらいがちょうどよくって、その中で生産性を上げる努力をして人が成長する」というメッセージが話題となりました。
これは、”仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する(第一法則)”というパーキンソンの法則の考え方に基づいた発言だと思われます。
実際、日本生産性本部によると23年の日本の1人当たり労働生産性(就業者1人当たり付加価値)は、
経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中32位で、先進7カ国(G7)のうち最低との発表もありました。
現代のビジネス環境では、限られた時間とリソースで成果を出すことが求められます。そのため、社員一人ひとりの生産性向上は、企業の成長に直結する重要課題です。
今回は、社員の生産性を高めるための具体的なポイントを5つに絞ってご紹介します。
1. 明確な目標設定と共有
社員の生産性は、何に向かって仕事をしているのかが明確であるかどうかで大きく変わります。個人やチームごとに達成すべき目標を「見える化」し、
全員が同じ方向を向くことが重要です。目標はSMART(具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限付き)の原則に基づいて設定するのが効果的です。
2. 働きやすい職場環境の整備
物理的な快適さ(適切な照明、温度、静かな空間など)に加え、心理的安全性も大切です。
失敗を恐れずに意見を言える風土、上司との信頼関係、チーム内の円滑なコミュニケーションが、社員の集中力とパフォーマンスを高めます。
3. 業務の見直しと無駄の削減
定期的に業務フローを見直し、非効率なプロセスや重複作業を排除することが、生産性向上の近道です。
たとえば、ITツールを活用してルーティン業務を自動化する、会議時間を短縮・効率化するなど、小さな工夫の積み重ねが大きな差を生みます。
4. スキルアップと自己成長の支援
社員のスキルが業務に追いついていない場合、ミスややり直しが多くなり生産性が低下します。
定期的な研修やeラーニングの導入、外部セミナーへの参加支援などを通じて、社員が自己成長できる機会を提供することが効果的です。
5. 働き方の柔軟性と休息の促進
テレワークやフレックスタイム制度の導入により、社員が自分に合った働き方を選べるようにすることで、生産性が向上するケースが増えています。
また、定期的な休息や有給休暇の取得推進も重要です。疲労の蓄積はミスや判断力低下を招きます。
最後に
社員の生産性を高めるためには、単にプレッシャーをかけるのではなく、環境・制度・意識の三方向からアプローチすることが鍵です。
一人ひとりの働きがいとパフォーマンスを引き出す仕組み作りが、企業全体の競争力を高める土台となります。
社員の生産性向上に関して、仕組みづくりから研修実施まで是非ご相談ください。